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ウツリミ
「・・・血は、最も直接的な生命の象徴の一つです。故に血は時に崇められ、時に穢れとして忌避されてきました。インドの神話には、丁度孫悟空が自分の毛から分身を生み出せるように、その血から自分の分身を作り出すことが出来る魔物も登場します。女神はその血を全て飲み干す事で、相手を完全に滅ぼしました」

 流暢な日本語で語られる神々の物語が、夏が近付く空に静かに吸い込まれていく。

 彼女は無言のまま、じっと、その様と発話者とを見守っていた。

 そこにある全てから、自分の欲するものを得るために。

「だから血に生命が宿る事、魔のものが血を本体とする事は、決しておかしい話ではないでしょう。で・・・本当のところ、ボクに何を訊きたいんですか、北条先輩」

「何を、って・・・何が?」

「ボクを屋上に呼び出して、いきなり『血を本体とする魔物について何か知ってるか』なんて言い出したのには、何か訳があるのでしょう?」

「決まってるじゃない」

あからさまな困惑の表情を浮かべる、彼女の後輩に当たる外国人の少年をひた、と見据え、北条翠は迷うつもりもなく、はっきりと言い放った。

「守る方法を知りたいのよ。私の大事な友達を、『ウツリミ』から」



―彼女が「指令」を受け取ったのは、いつもの如く眠りに落ちる少し前の事だった。

 彼女がうとうととまどろんでいた時、突然脳内で4つ、言葉が閃いたのだ。

 「柴田彩香」、「危機」、「黒衣玲子」、「ウツリミ」と、ほぼ連続するようにして。

 最後の2つに聞き覚えは無かったものの、最初の名前は間違いなく、彼女の小学校からの親友の名前だった。

 宇宙の大意思が、私に彩香の危機を教えてるんだ。

 眠気が完全に吹き飛んだ頭で、彼女はそう確信した。



「・・・先輩、いつも思うんですけど、何なんですか『宇宙の大意思』って」

 異国の少年が、呆れた様に形のいい眉をひそめ、軽く肩をすくめる。

「今それを議論してる時間は無いわ、ラルフ君。とにかく、私はそういう指令を受けて、それらの言葉を―『ウツリミ』と『黒衣玲子』を、私なりに調べてみたの。そしたら・・・こんな結果が出た。これ、読んでみて」

 そうして翠は1枚の紙を制服のポケットから取り出し、後輩の少年―ラルフに差し出した。

 昨日の夜、彼女自身も穴が開くほど見つめた、ある都市伝説サイトの1ページを。



『ウツリミ

 美しい女の姿をした妖怪。しかしその体は、ただの気ぐるみに過ぎない。ウツリミの本体は、その体に流れる血である。

 ウツリミは女を物色する。そしてその美しさで相手を巧みに誘惑し、ベッドの上で自分の血を相手に飲ませるのだ。

 相手の体に入り込むために―新しい着ぐるみを得るために。

 古い着ぐるみはウツリミが抜けると同時に命を失う。ウツリミは着ぐるみの命を奪い、その命に成り代わるのである。

 ウツリミは自分が入り込んだ女を美しく育て上げてから、新たな獲物を探しに行く。

その理由はようとして知れず、奴の探求に終わりは無い。

 一説によればウツリミは、どの肉体に宿っても「黒衣玲子」の名を名乗るといわれているが、それも定かではない。』



「『ウツリミ』・・・・」

 ラルフが紙に目を落としたまま、唸るように呟いた。その彼に、翠は大きく頷いてみせる。

「この話を読んだ時・・・私、昨日彩香がしてくれた話を思い出したの。一昨日、彩香がカフェでお茶を飲みながら本を読んでたら、凄く綺麗な女の人が声をかけてきた、って。2人で本の話で盛り上がって、他人とは思えないくらいの親近感を感じて・・・それで今日、放課後に同じカフェでまた会う約束をした、って言ってた。その話をしてる時の彩香の目は、熱に浮かされたようだったわ。私も16年間付き合ったけど、見たことも無いような目だった」

「・・・・」

 ラルフは無言で紙を睨みつけるばかりで、返事をしない。

 翠は「聞いているもの」と勝手に確定し、話を続けた。

「彩香は冷静な子よ。初対面の相手に簡単に入れあげたりしないわ。それに、確か彩香、その人の事を『レイコさん』って呼んでた・・・何より宇宙の大意思が私に間違った指令を下した事は、一度も無いの」

「・・・・」

「それで、ラルフ君の助けが欲しいと考えたのよ。ラルフ君確か、自国でもう大学を出てて、神話・伝承についての学位を収めてるんでしょう?私、妖怪と対決したことなんてないから、そういう事で学位を取るほど詳しいあなたなら、何かいい解決策を知ってると思ったの。大体、『この子、文芸部の後輩の友達なんだけど、すっごく神話に詳しいのよー』って、私にラルフ君を紹介してくれたのは、他ならぬ彩香だし」

「・・・」

「でも、さっきの神話に出てきた、『相手の血を全て飲み干す』っていうのは、有効な解決方法じゃないわよね。何せウツリミは、血を飲ませた相手を乗っ取るわけだし―」

「・・・・Leucochloridium・・・」

「え?何?」

それまでひたすら無言を貫いていた彼が突然口にした、耳慣れない単語に、翠は思わず訊き返した。

ラルフはそれにすぐには返事をせず、しばし眉根にしわを寄せて紙を睨み続けていたが―やがて顔を上げると、その青い目で彼女の目を覗き込み、おもむろに口を開いた。

「・・・寄生虫の1種です。先輩もテレビか何かで見たことがあるはずですよ。鳥に寄生し、その糞に卵を産んで、糞を餌にするカタツムリに食べさせるんです。それで、カタツムリの体内で十分に成長すると、宿主を操ってその触覚を光らせ、鳥に宿主を食べさせてその鳥の中で成虫になる・・・ボクがこの『ウツリミ』の話を読んで感じた第1印象はそれでした」

「ええと・・・よく判らないんだけど。そのレウ・・・何とかっていうのは、どうやって退治すれば良いわけ?」

 翠の問いに、ラルフはいともあっさりと、掌を上に向けて肩をすくめてみせた。

「知りません。ボクは生物学の学士号を取ったわけではありませんから」

「じゃ・・・じゃあ、あなたにも、『ウツリミ』の退治の仕方は判らないの・・・?!」

落胆が体を支配すると同時に膝まで砕けて、翠はへなへなと屋上のアスファルトの上に座り込んだ。

宇宙の大意思は、どうして倒し方も併せて教えてくれなかったのだろう。普段は恨みなど感じないそれに対し、ほのかな怒りが湧き上がる。

これで狙われているのが、他人か、はたまた付き合いの薄い相手ならば、ここまでの落胆―いやさ、絶望は覚えなかったに違いない。

だが、狙われているのは彩香だ。

自分の「宇宙の大意思」の話を、「面白いね、それ。小説のネタにならないかな?」と言って、楽しんで聞いてくれた、初めての人間だ。

その人が、早ければ今日、「ウツリミ」の餌食になってしまうかもしれない。

明日からは「黒衣玲子」に変えられてしまうかもしれない。

二度と「柴田彩香」には、会えないかもしれない・・・

それを考えると途方も無い寂しさが、翠の心だけでなく全身を襲ってくるのだった。

「・・・落ち着いてください、北条先輩」

最早、軽く熱気を帯びたアスファルトしかその目に映す気力の無い翠に、不意にラルフが、静かな声で語りかけてきた。

「ボクは確かに、生物学の知識はありません。ですが、ボクにも常識というものはあります」

「・・・・常識?」

常識では測れないような事態を前にして、一体、何を。

諦めと怒りをはっきり顔に出してみせる翠の前で、ラルフはにっこりと、少し裏を感じさせる笑みを浮かべてみせた。

「寄生虫を退治するには、『虫下し』を飲ませればいいんですよ。その『黒衣玲子』さんに、ね」



あなたの親友として、あなたが親しくなった人を見てみたいの。陰ながら付いていくから、あなたたちの邪魔はしないわ。

あと、これは「超」がつくほど甘い砂糖なんだって。相手が飲み物を飲む時に、こっそり入れてみて。悪戯された程度で激怒するようなら、その人はあなたに相応しくないわ。

翠がそう言って、ラルフが渡してくれたものを手渡すと、彩香は思いのほかあっさりと、その白い粉を受け取ってくれた。

あなたの渡すものに、変なものなんてないからね。でも怒られたらあなたのせいよ。

彩香が笑いながらそう言ってくれた時は、嬉しかった。

彩香と自分の間には、まだ化け物でも入り込めないような絆がある―それを、再確認できたような気がしたから。

そして、今翠は彩香行き付けのカフェの、現在彩香が―そして「レイコ」が座っている場所を覗ける席に座り、注文した紅茶に殆ど手をつけないまま、事の成り行きを見守っていた。

「レイコ」は、2人よりも先にカフェに来ていた。

―確かに、美しい女性だった。

その美しさは、女性である翠さえ納得して認め、さらには「敵」である事を一瞬忘れて見惚れてしまったほどだ。

人間の恋愛は千差万別である。あの「レイコ」がただの人間であって、彩香が合意の上で恋愛に落ちるならば、翠は何も言うつもりは無い。

だが、もし「レイコ」が「ウツリミ」ならば、奴は人間の「恋」という純粋な感情を利用して、人を文字通り食い物にする、憎んでも憎みきれない存在だ。

あの粉を、「レイコ」の体内に入れた時に、全てが判る。

ラルフの言葉が、確かならば―

「・・・・!!お前っ・・・ナニヲイレタァッ!!」

 突如としてカフェに響き渡る、人間のものではない声。

「レ・・・レイコさん?!」

 続けざまに上がったのは、恐怖と混乱がない交ぜになった彩香の声だ。

 動いた!

 翠はすぐさま立ち上がると、彩香たちの席へと駆け出した。



 ―時は遡って数時間前、高等部校舎の屋上での事。

「で・・・ラルフ君、急にこれ取りに行ってくれたけど、これって何なの?本当に虫下し?」

「魔のものにとっては『虫下し』と同義のものです」

 中等部校舎と高等部校舎を往復したというのに息一つ乱さないまま、ラルフは翠の手の中にある、小さなビンに入った白い粉を指差してそう言った。

 それは、一見しただけでは砂糖か何かのように見えるものの、よくよく見れば何か不思議なものを感じさせる光が、表面でちらちらと瞬いているのが判った。

「それは、悪魔祓いに利用する香炉の灰です。『寄生する』という事は『取り憑く』事にも通じますからね。ただ、相手は血という物理的な体を持っていますから、即座に祓い除ける事は難しいでしょう。ならこれを飲ませて拒否反応を起こさせ、その『レイコ』さんの体から出て行ってもらえばいいんです」

「出て行くって・・・相手を退治するんじゃなくて?」

「行動の自由を奪うんです。相手はおそらく自ら体を切り、外に逃げようとするでしょう。ですが、地面に落ちた血を舐めるような、奇特な人は居ないはずです。移動能力があるとしたら、自分で逃げ出すかもしれないですけど、話を読む限りそれは感じられません。なら、その場が落ち着いたら、清掃の人がさっさと片付けてしまうと思います。そうなれば奴は、しばらくは人間に寄生できなくなるはずです」

「成程、一時的に移動能力を奪うわけね・・・でも、こんな見るからに怪しいもの、どうやって相手に飲ませるのよ」

 その言葉に、ラルフは再び、しかし今度は少しおどけた調子で、掌を上にして肩をすくめる。

「それはボクの与り知れる話ではありません。全ては北条先輩の話術と、北条先輩と柴田先輩の絆にかかっています」

「絆、ね・・・・・・判ったわ。ただ、最後に一つ、訊いていい?」

「何ですか?」

「ラルフ君・・・こんなもの、どうやって用意できたの?」

翠の問いに、ラルフは一旦、拍子抜けしたような顔をした。

 そして、何か企んでいるような笑みを浮かべると、人差し指を一本立てて見せたのだった。

「僕が研究材料兼趣味で集めたものなんです。変なものじゃないんで、安心してください」

「・・・本当に変なものじゃなきゃいいんだけど」



「彩香っ!」

「翠っ?!」

 混乱気味の声を上げる彩香の腕を掴んで引き寄せると、翠は彼女の顔を自分の胸に強く押し付けた。

 逃げ出したウツリミが、どさくさに紛れて彩香の口に飛び込まないように―奴が「黒衣玲子」から逃げ出す場面を、彼女に見せないように。

 だけど、自分だけは作戦の成功を、この目で確認しなければいけない。

 その為、翠は目だけを動かして、「黒衣玲子」を見た。

 ―「黒衣玲子」がパンケーキ用のナイフと思しきもので自分の首を切った場所から、深紅の血が溢れ出てくるのを。

 血の大半は、床の上に落ちた。

ラルフが予想したとおり、血だまりが動く気配はないし、誰かが率先してその血を自分の体に取り込もうとする気配も無い。

 やがて、「黒衣玲子」だったものはナイフを取り落とすと、そのままゆっくりと崩れ落ちるように倒れこんだ。

 その顔や体からは、あの蠱惑的な容色が、見事なまでに失われていて―翠は、彼女が本物の「ウツリミ」だったことを、ここで完全に確信したのだった。

「・・・翠・・・・翠、レイコさんが・・・・!」

 彩香が不意に、顔を翠の胸に押し付けられたまま、搾り出すように呟く。

 目の前で化け物を、何より「人が自殺しようとする瞬間」を見せ付けられた所為か、いつもは気丈な彩香の声は、かすかに震えていた。

 その彼女をきつく抱きしめ、翠は彼女の耳元で囁いた。

「・・・・大丈夫、大丈夫だよ、彩香。信じられないかもしれないけど、玲子さんは化け物―血を本体とし人間の体を乗っ取って生きる、『ウツリミ』って化け物だったの」

「え・・・・・・」

「あいつは、あなたを誘惑して、あなたの体を乗っ取ろうとしてた。それどころか、『恋』っていう、人間にとって最もデリケートな感情を使って、あなたを騙そうとしてたの。信じてくれなくてもいい、でも私は満足だよ。あなたを助ける事ができたから」

「・・・・・・・・・」

 彩香は終始無言のままだったが、その手が翠の体をきつく抱き返してきたのが、彼女の答えだった。

 だから翠も彼女を更に強く抱き、幸せを噛み締めた。

 親友を化け物の毒牙から救えた幸せを―何より、このような局面においても親友が自分を信じてくれていたという、幸せを。



 灰を飲み込んだ形跡は、不思議な事に、警察が調べた時には「黒衣玲子」の体からすっかり消え去っていたとの事で、「黒衣玲子」―ニュースによれば、あの体の名前は「蝶野まどか」というらしい―の死は、精神錯乱による自殺として片付けられた。

 その場に居合わせた存在である翠と彩香も、警察から事情聴取を受けたが、それは本当に簡単なもので、「黒衣玲子」を死に至らしめた容疑者として、翠が罪に問われる事は無かった。

 いや、そもそも罪になど問われるはずが無いのだ。

 「蝶野まどか」を殺したのは当のウツリミであり、翠はウツリミから「人に乗り移る手段」を奪っただけで、人も化け物も殺していないのだから。



 「ウツリミ」は、もうしばらくは現れないだろう。

 誰もが、そう信じていた。

 だが、人間は完璧な動物ではない。

 見落としというのは、どこにでも存在する。

 翠は―そして、「黒衣玲子」の壮絶な「自殺」に目を奪われていたカフェの客たちは、気付かなかったのだ。

 首からあふれた血の、ほんの一滴が、あの席から少し離れた席の観葉植物の葉の上に落ちたのを。

 そして、その血が葉を滴り落ち、観葉植物のすぐ下に座っていた女子高生の、その手に開いていた小さな傷口から、体の中へ入っていったのを―



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全てにおいて都合良く書き過ぎていて、リアル感を損ねている。著者だけが納得して進めているために、読者は置いてきぼりにされてしまっている。全体的に独り善がり。本来するべき設定説明が綺麗に省かれ、そのためリアリティがない。簡単に言えば漫画の世界。中高生の読 ... 続きを読む

受信: 23:09, Thursday, Sep 17, 2009

■講評

恐怖度0
文章力0
構成力0
アイデア1
少女漫画チックなお話の展開ですね。目の前の自殺のシーンもっと残虐に描いた方が良かったでしょう。ラストもちょっとリアルに欠ける展開です。寄生虫の話とウツリミと血を結びつけたのは面白かったとおもうんですけれど。

名前: 妖面美夜 ¦ 15:54, Saturday, Aug 15, 2009 ×


血を本体とする魔物を使ったアイデアは工夫があって面白かったです。
ただ、残念ながら一作品としては厳しい評価しか出せませんでした。
見た夢をここまで真剣に信じ込んだり、宇宙の大意思と言われても、ちょっとついていけなかったです。
これが長編作品の一部として書かれていたのならもっと見方は違ってくるでしょう。
北条先輩やラルフ君の今までの関係やエピソード、宇宙の大意思に纏わる事とかを小さく積み重ねて、ようやくこの「ウツリミ」が自然に読めるのではないかと思います。

「ウツリミ」の前後に幾つかの出来事が挟まれてあれば、良い作品になっていたかもしれません。
作中では北条先輩やラルフ君が苦労らしい苦労を全然していないので、作者の方はもっと彼らに意地悪をして窮地に陥らせて、読者をもっとどきどきさせてほしいかなと思います。

アイデア・1、描写力・−1

名前: 気まぐれルート66 ¦ 21:49, Saturday, Aug 15, 2009 ×


黒衣玲子……あれ? 彼女が初登場する「ピジョンブラッド」では「黒依玲子」と書かれておりますが……。(「 そして今、渚はその女性――黒依玲子とともに、ディナーを楽しんでいる。」ピジョンブラッドより抜粋〉
「黒依」を「くろい/くろえ/こくい」と読んだことによる単純なミスなのか、何らかの意図があってのことなのか、ちょっと見極めがつきません。

既に自国の大学で学位を取った少年が、何故か日本の高校に通っていたりとか、女子高生が夢を見ただけで「大宇宙の意思」を主張するとか、レズビアン人口が高くしかもその中に玲子のお眼鏡にかなう女性が多いとか、まあそういうのは、気にしません。そういう世界観のもとでの出来事だと思えば。(ちょっと、「東京魔人学園」っぽいなと思ってしまったw〉
それならそれで、世界観をガッチリ固めてくれるキャラクター像が見たかったです。ヒール(悪役)がその後の幸運(カップに落ちる)を期待して自殺って言うのはなぁ。

文章―0
構成―1
恐怖―−1

名前: あおいさかな ¦ 01:03, Saturday, Aug 22, 2009 ×


 なるほど。好きなネタをがんばって書いてるなって感じですね。
 そういう気持ちは大事だと思います。

 ウソをつく時、人をだます時、そんな時は5つの真実のうちに小さなウソを1つ入れるんです。
 ウソをつく時はウソの周りを慎重に真実で覆い隠す。
 それは逆に言えば、お話を考える過程で不必要なウソをちょっとずつ切り落として、切り詰めていって、とっておきのウソが光るように、いらないウソは削ぎ落とす。
 そうして、一番書きたい事を絞りこんでいくんですね。

 それと、空行が多すぎて返って読みづらくなっているので、もうちょっと減らしてシェイプアップした方が読みやすいかもしれません。

【アイデア】+1、【描写力】0、【構成力】0、【不気味度】+1

名前: ユージーン ¦ 22:51, Wednesday, Sep 02, 2009 ×


うーん、なんていうか、最初に大風呂敷を広げて、読ませたい要素を絞り込まずに進行したような、少々散漫な印象を受けました。
ラストもちょっとご都合良く…というか…。
個人的には、登場人物に感情移入できなかったのが、あまり素直に読めなかった理由かなぁと思います。


名前: PM ¦ 18:56, Tuesday, Sep 08, 2009 ×


長編で読みたい物語でした。世界観や設定等、面白いと思いましたが、この長さでは少し消化不良な感じが残りました。ラルフ君のキャラクターが、裏とかありそうで長編向きだなとも思いました。

*設定+1 *アイデア+1
*恐怖−1

名前: げんき ¦ 23:09, Thursday, Sep 10, 2009 ×


セリフの多さがどうにもライトノベルくさく、若干敬遠してしまいました。
異常を知った理由を宇宙の意思で処理して欲しくなかったです。
あと、セリフごとの空欄はウェブ上では読みやすいのですが、書籍化されたとき無駄にページ数を取ります。

文体 −1

名前: もりもっつあん ¦ 01:22, Wednesday, Sep 16, 2009 ×


・アイディア−1
 遺伝元からのネタを除くと、ライトノベルや伝奇小説にありがちな舞台設定があるだけなので、評価は出来ない。ウツリミの設定も、ただ元ネタに名前を付けただけという感じがして、独創的には感じない。大宇宙の意志は……最近では情報統合思念体くらいのけれんみは要求されるのでは。全ての作品を知っている訳ではないが。
 それと、ウツリミは寄生虫に似ているだけ、灰も用途が虫下しに似ているだけ、では虫の使い方が弱いとしか言えない。
・描写と構成±0
 可もなく不可もなく。書かれている内容は、普通すぎる。説明臭い会話の応酬など、ややこなれていない感じもする。
・怖さ−1
 怖がらせようとしている部分が無いように思える。オチで恐怖を煽ろうとしているのかもしれないが、それは後味の悪さを出すための一手法に過ぎず、効果的に使えていないように思う。
・買っても後悔しない魅力−1 百歩譲って恐怖小説ではなく伝奇小説・ライトノベルとして講評するとしても、普通に魅力がないと思う。それと、虫の使い方が薄すぎる。

名前: わごん ¦ 20:05, Thursday, Sep 17, 2009 ×


「宇宙の大意志」というのがどうも。単純に予知能力でもよかったんじゃないかと。
ラストの血の一滴ですが、移動能力がないのならうまく小さな傷口まで辿り着くのは困難なのではないかとも思えます。

アイデア  0
文章    0
構成   −1
恐怖度    0

名前: 鶴の子 ¦ 10:16, Friday, Sep 25, 2009 ×


お好きなようにどうぞ、とでも書いて終わりにしたいのですが、そうもいかないだろうな。
この作品で最も弱いと思われるのは、登場人物の魅力の無さでしょう。読者は、作中人物に己を投影することにより、その作品に深く入り込めます。いわば、作品は己自身を映す鏡ではないでしょうか。再読に値する名作は、その折々の読者の成長に応じて読後感も変わります。
この作品に鏡はありません。

発想・-1 構成・-1 文章・-1 恐怖・-1

名前: 三面怪人 ¦ 14:09, Friday, Sep 25, 2009 ×


『宇宙の大意思』というエキセントリックな設定に戸惑いました。
『宇宙の大意思』と交信できる少女がいても悪いわけではないが、その設定を
読み手に納得させるような描写、キャラクターの作りこみが足りないように思う。
また、話の展開も少々安易なように感じた。(特に香炉の灰を飲ませる場面。そう親しくも無い相手に一服もれ、と言われて素直にしたがってしまうのは、いくら絆があっても普通無いと思う)
「ウツリミ」の設定や「虫下し」で退治するアイデアは良かったと思う。

名前: 水本しげろ ¦ 21:18, Sunday, Sep 27, 2009 ×


発想ー1 文章ー1 構成ー1 恐怖ー1
どうも最後まで都合よく滑って行ってしまいました。
指令を受け取ってすぐ、宇宙の大意志と納得してしまうあたり、最初イタい人なのかと思ったんですがどうも大真面目だったようで、うすら寒く感じました。
ある都市伝説サイトの1ページにあったウツリミの説明も、キャラの中途半端なラルフ君も、何だかすべてが都合よく滑って行ってしまいました。

名前: 戯作三昧 ¦ 02:48, Monday, Sep 28, 2009 ×


恐怖 1
雰囲気 2
構成力 −1
全体的には、古代のものである神話と、現代のものである都市伝説等のオカルトが関係付けられているのは興味深いと思います。ですが、その分逆に独立した小ネタが多いような気もします。これらの小ネタが、もう少し上手く絡めばという点に、残念さがありました。

名前: 白長須鯨 ¦ 20:37, Wednesday, Sep 30, 2009 ×


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