怪集/2009最終戦績表+著者推薦結果


2009年大会の最終戦績表+著者推薦結果を発表します。

この戦績表では、エントリーblog上で「コメント講評」または「blogからのトラックバック講評」を個別識別名を持って行った講評者名を、ランカー名(ペンネーム)と同一表にまとめてあります。
表記が若干異なるものの、接続元情報などから同一人物と見なされるものについては統合してあります。

まず、最終戦績表からご覧下さい。

 (文中敬称略)

 あなたが成長(潜在性)を期待する候補は何番?

    これは、現時点での評価というより、「今後、伸びてくるかも、伸びてくれたら嬉しいな」的なご意見を求めたものです。06=つくね乱蔵19=大坂秋知にそれぞれ期待が集まっていました。

 

 

 ザ・ベスト作品

三つ挙げていただくルールのザ・ベストですが、上位は「まんべんなく名前が挙がる普遍的人気」、下位は「お好きな方には堪らない」というような見方をしていただくのがよいかもしれません。「朝の蜘蛛は仇でも殺すな」は傑作選には入りませんでしたが、これは「入りきらなかった」のですorz
でも、あれも入れたいこれも入れたいと考えていくと、惜しいものばかりではありました。

     

 

 強く印象に残った作品

    やはり小裸がダントツでしたねえ(^^;)
    これについては異論を挟む余地がありませんw

 

 

 傑作選で多くの人に読ませたい作品

上位3作品は傑作選に収録されています。他に、ムしイチザの話も入っていますね。
「良い作品とは何か?」という問いに対する答えはいろいろあると思うんですが、やはり読まれるために書かれたものである以上、より多くの人に読まれる作品=良い作品、と言っていいように思います。
第一義的には、まずは内容を知らずに読んでくれた読者に、その読者自身の価値基準に照らし合わせて面白いと思ってもらえること。
しかし、そこでせっかく面白がってくれた人が、自分の本棚にしまって終わり……では後が続きません。
第二義としてはさらに、「誰かに奨めたい」「積極的に読ませたい」と思われる、ということが重要なのでは、と思います。それによって読者が増える=より多くの人に読まれたい、という作者の本能wが満たされると同時に、出版社にも売上で貢献することになりますので、次回作執筆の機会も増大しますし。生臭くてすみません。
ちなみに、第三義としては、「自分の子供、自分の孫にも読み継がせたい」というもの。第二義を横軸への頒布とすれば、第三義は縦軸への頒布、とでも言いましょうか。世相や時代背景、流行を抜きにして、世代を越えて読み継がれてこそ本物と言われますが、そのためには「親が子に奨める」、親が買い与える本という座に潜り込むwことが重要と言えます。
目指せ、ペリー=ローダンです(違

     

 

 ザ・ベスト講評者

    怪集が採用している「超-1システム」では、一般読者に加えて応募者自身にも講評を委ねる形を採っています。
    よき読者とよき著者が常に両立するとは限りませんが、「自分はこう読み解いた」「それについて自分はこう思った」を過不足なく伝えることが求められるという点では、講評文を書くことも作品を書くことにも、大きな隔たりはありません。
    ただ人には得意不得意というものがあるのでして、自分でゼロから誰に問うこともなく物語を構築するのが得意な人もいれば、第三者のものについて検証する、つまりは論評に才能を発揮してしまう人もいます。どちらがよい、どちらが悪い、というものではありませんが、第三者の作品を検分するというのは、それだけで「自分以外の誰かから、何を吸収するか?」ということの序の口にはなるはずです。
    誰かの書いたものをひとつも読まずに、文章を書くことを志す人というのは、たぶんいないと思います。いても稀有な少数でしょう。
    なれば、最初は自分はなぜその作者が好きなのかを自分なりに研究したでしょうし、逆に嫌いな作者については何故嫌いなのかを考えた、という経験はどなたも持っているはずです。
    そうしたものを見て、「どう受け取ったか」「自分はどう思ったか」というのを改めて書き出す作業が講評であり、そこから一歩進んで「では、自分ならどう扱う? どう書いた?」というところを実践していただく、「言うからにはやってもらおうじゃないか」というのが、このシステムの
    底意地の悪い、参加者に鍛錬を乞うところでもあります。
    情けは人の為成らずという奴で、いずれ「講評を行う」ということは、自分自身にフィードバックされていくと思います。

     

 

来年も怪集をやるとしたら

    来年の開催については、現状では予定は決まっておりません。
    やれるといいなあ。
    何やら不正確かつ曖昧な弁で申し訳ないところですが、「蠱毒」が爆発的に売れれば開催を余儀なくされることでしょう。

    ただ、やると決まるとしたら、たぶん唐突に告知されて唐突に始まる可能性が高いですね。少なくとも一カ月前にはテーマ告知できるよう頑張りたいかと思います。

     

 

 

今年の傑作選「蠱毒」について

    既に傑作選「怪集 蠱毒」は発売済みです。
    アレも入れたいコレも入れたいと悩んだ結果、通常通りのフォーマットなら316頁相当の分量に膨れあがってしまったものを、248頁に詰め込むというアクロバティックな編集によって仕上がりました。ボリューム満点です。
    商業出版物というのは、その売れ行きによってシリーズ化が決まったり流れたりするものですので、えー、そこんところ是非ですね、売上に貢献していただきたく(ry

     

 

 

どのくらいの長さの話が好み?

    中くらいの話が圧倒的に好まれているんですが、長編多かったですねえ……(´Д`)ノ
    長いほうが書くのは楽なのかもしれませんが、講評する側は大変だったかもしれません。

     

 

 

来年のテーマのリクエスト

    くどいようですが来年の開催はまだ確定していません。
    超-1でもそうでしたが、継続開催になるかどうかは参加者・読者の要望と、傑作選の売上という数字の後押しに左右されます。来年になってみないとわからーん、というところです。
    しかしながら、テーマのリクエストについては、面白く拝見させていただきました。
    昨年のテーマは「樹、植物、または木材加工品」で、今年は「虫」。
    毎年のことですが、テーマを字面のまま受け取るか、自分なりの解釈を加えるかというのも、著者の腕の見せどころと言えます。
    是非とも来年開催になるようでしたら、できるだけ底意地の悪い、やり甲斐のあるテーマをご提案させていただきたいものです。

  • 人間ネタは巷に溢れているので、人間以外を希望。
  • 宇宙人
  • 悪夢(自宅にある花輪莞爾氏の単行本「悪夢百一夜」を見て。悪夢をテーマにした怪集ならではの作品集を読んでみたい)
  • 仮面。鳥。架空の地名。
  • 自然のものが続いたので、人工物がいいです。「時計」や「自転車」とう歯車系に興味があります。
  • 今のところ特に思いつかないです
  • 鳥、獣、絵、道
  • 電化製品
  • 「海」か「家」
  • 「土」ってのはどうですかね。去年は「金」を提案したので。陰陽五行説に従って。w
  • 海とか月とか
  • 定義が曖昧なものがいいと思います。例えば「すべらない話」じゃないですけど、「〜な話」みたいな
  • 不定形のものがイイですね! 「記憶」とか「幻影」「数字」、形があっても「水」とか「煙」とか、ホラー的に「人形」とか「血」とかもイケルと思いますし、いっそオーソドックスに「幽霊」とかどうでしょう?
  • 「水」かな。でもこうなったら何でもいいです。出されたテーマには何でもチャレンジします。

あなたが得意なカテゴリは?

    その他として挙がったのは以下の通りです。
    シモ系が3pt、奇妙・不思議系が3ptでした。
    奇妙系はともかく、どうしてそんなにシモをやりたいんですか!

    選択肢にBLを忍ばせておいたんですが、得意な方はいませんでしたねぇw

  • 下ネタ系
  • 戦うヒロインが性的に凌辱されてしまうエロライトノベル(竹書房で言うと「MEGA-MIX NOVELS」的な。おそらく一番得意)。
  • 官能小説
  • どのジャンルからも外れた奇妙なもの。
  • ちょっと不思議な話
  • 怖くないけど怪奇な、不思議な、笑える感じの
  • 非ライトノベルのファンタジー/社会派小説
  • ショートショート

 

候補を推薦する

候補を予想する

 

  

 

    候補の推薦(自分が推したい候補)と、予想(他の人が推しているだろうと思われる候補)を並べてみました。

    参考までに、どういった理由でそれぞれが推奨されたのかについて、推奨者名は伏せて一部をご紹介させていただきます。


05=せんべい猫

  • 今回は非常に判断が難しかったのですが、総合力という点において、005番の方が一番安定しているかなぁと思いました。  
     
  • 投稿数と作品の獲得点数から判断すると、この方が妥当だと思います。
     
  • 最終的にeNo5かeNo27かで悩みました。独創性においてはeNo27が長けていましたがショートが多く、中長編になるとアラが目立ちました。eNo5は突き抜けた独創性ではやや弱いもののテーマが明確で、長編では特に顕著でまとまりがあったように思います。
    逆に短編では打ち切り漫画のような書き急ぎが目立ちました。その差は微々たるものだったのですが、決定的だったのは「害虫駆除」の存在です。この投稿を冒険と捉えるか愚挙と捉えるかは人それぞれですが、私は後者と捉えました。
     
  • 好みがピッタリと合い、高得点をつけた作品が多数あります。読みやすく、イメージをさせやすい書き方だと思います。更に成長した姿が楽しみな著者です。
     
  • 最高得点を出した「クロスローダーの轍」だけでなく、高得点作品を数多く量産したところ。およびアイデア・描写が多彩で飽きさせないところ。
     
  • 力量と器用さのある方だと思います。 この方が、私の好みの範囲のモノを書かれたら、必ず買います。
     
  • No.6の「失敗したおやすみなさい」に一番高得点をつけたんですが、他の話が全く面白くなかったので、著者に推奨、ということであればNo.5が一番実力が安定しているかなと。ただ、前大会に比べれば圧倒的に質が低く、強いて推奨するならば、といった程度です。
     
  • 単純に面白いと思った。6番と迷ったが、興味を惹かれる作品は5番の方が多かった。特に「クロスローダーの轍」は圧巻。

 

27=謡堂

  • 著者の作品は後に嫌な感覚を残すが、面白いものばかりである。また、実際に多くの読者に高評価を得ている。が、一方でマイナス点の大きくついた作品も書いている。「害虫駆除」がそれにあたる。点数を低くつけた講評者も、そのインパクトについては認めている。ただ、アイディアでの一発勝負を狙った作品のため、「小説」としての評価は高くできないというだけだ。
    しかし「怪集」のような、様々な傾向の著者が集まる中で自分が際立つために、あえてこのような試みをし玉砕したその心意気は称賛に値する。実際、作者はこれを「玉砕」ととらえていないかもしれない。ついていく講評ついていく講評みな低評価なのを眺めて、内心ほくそ笑んでいるのかもしれない。このように器用な著者が、いざ自分のために一冊分の容量を与えられてどれだけ暴れるか。私はそれが見たい。
     
  • 文体が好み。話的には好みじゃないのも多いが、リズムで読める。

 

16=森下うるり

  • 「黒い変数」はやや不作ながら、残り二作で個性を発揮。初期二作品の問題点を最終作で克服した努力が見られ、無駄が少なく内容の濃い作品を書ける事を評価した。作品設定等で読者を楽しませようとする姿勢が強く感じられ、世界観構築の密度が他の著者と一線を画している。一方でホラーらしさを前面に出す点ではまだ改善の余地が大きく、今後更なる向上を求めたい。
    暫定一位を勝ちとった5番は、読者の嗜好に応じる作品執筆と一定水準の質を維持した量産性の面で最も優れていた。但し単著デビューしてほしい(もっと新作を読ませてほしい)と思う観点では推奨候補から外さざるを得ない。多くの作品が新味に欠け、大会を通して積極的な攻勢があまり見られなかった。「クロスローダーの轍」も掌編で見せた本来の筆力からすれば冗漫で構成の甘さも散見され、著者の結実と見なすには疑問が残った。
     
  • 好きだから。

 

17=深澤夜

  • 滑らかで彩のある文章は、もう少し浸っていたいと思わせる何かがある。

 

19=大坂秋知

  • 作品として多少、押しが弱いが文章力は安定している。

 

20=昼間寝子

  • 完璧だと手放しで賞讃できる他者作品が、この方の書いた「消しゴム」だけだったので。デビュー後に「安全主義者」みたいなのを量産されたら、がっかりしますけれど。

 

23=不狼児

  • たぶん難しい人なんでしょうけれど(笑)一番小説を読んだ気にさせてもらえたので。新作を読んでみたいという興味では一番です。ただ、デビューというのは別問題で、この人の本気の商業作品を見ないことには、よく分かりません。 

 

24=豊原ね子

  • 同定発表でビックリしたのは、今大会で好きだったり印象に残っていたりした作品、ほぼすべてがこの方のものでした。なにより初期投稿作品から後期投稿作品にかけての成長が素晴らしいと思います。キャラクターが生き生きとしていることや、雰囲気が描けているということも推薦の大きな理由です。この二つが両立している作品はそう多くは感じられませんでした。とても貴重な魅力だと思います。
    『虫で』での大きなマイナス評価が響いての低順位ですが、私個人としては『虫で』もコワ面白く読ませていただきました。『レギニータ』もそうでしたが、今大会に一石を投げかけるような作品を投稿して下さったことにも、この方の粋な心を垣間見ることができて嬉しかったです。『虫で』でこの方に低評価を付けられた講評者も、この道程の結果を見ればこの方の真価を判ってくださると思います。

 

 

 

怪集における講評制はあなたにとって……

    q8-noryoku.gif講評制はそれを活かすも活かさないも各人次第です。
    活かせるような参考になるとは、必ずしも限らないのは確かですが、「自作品について、分かる奴にだけ分かればいい」「エライ人が分かってくれれば、分からない奴はどうでもいい」というのを、逃げ道にしてしまうのだけは避けないとイカンですよ。
    分かってくれない人を相手に意図を伝えるためにこそ、書く必要があるのだ、という。

     

     

     

     

特別編について

    今回の特別編は、敗者復活戦であると同時に「不意打ち」への即応性を見た、というようなものでもあります。

    経験から言うと、チャンスというのは大体、予定されていないことであると思います。大御所が落としたから代原が必要、とか、急に企画が決まったが、適任者が見つからないとか。そういうときに、
    「どう? やってみる?」
    と、急にお鉢が回ってきたりするっていうことは、間々あります。
    そして、そういう話っていうのは大体準備してないときとか、他の仕事で手一杯になっているときにやってくるわけです。なぜ同時に来る! なぜタイミングよく来ない! と地団駄踏むことも珍しくありません。
    現実ってなあ、そういうモンです。

    怪集は「容赦のない馬の骨ともつかない読者講評」であるとか「人気/支持率に左右される作品評価」とか、できるだけ現場感を再現するよう想定されていますが、「話が突然降って湧く」というのも現実問題としては「あり得る」のですね。
    その「いきなりですが」にどれだけ食らいつけるか? というのがタメされたのが、70時間の特別編であったと言えます。

    特別編の開催はエントリーblog、及び補助的にさぼり記でのみ告知されましたので、中には気付かなかった、という人もいたかもしれません。残念。
    ですが、チャンスは瞬間風速。懇切丁寧に提案されるばかりとは限らない、ということです。センサーのスイッチは最後まで切ってはいけない、という……。
    何分にも怪集のプロトタイプたる遺伝記でも始まりは不意打ちでした。誌面告知すらままならない、降って湧いたチャンス、降って湧いた企画でした故。
    そうした「降って湧いた」に出くわす運、それを掴む気魄の組み合わせが、幸運の女神を抱き寄せることに繋がっていくのだろうと思います。

    「いつか凄く偉い人が自分を見初めてくれる」
    なんてシンデレラを夢みていちゃダメですよ。

    なお、特別編採用作は「蝗の村」に落ち着きましたが、具体的な選出手順は秘密。ですが、編集部で読んで、商業的な話、出来、練れているかどうか、70時間という実作業時間、諸々考慮して、プロの目からの判断で全員一致でした。
    ただ、肉薄作品は他にも幾つかあり、ゴロゴロしながら悩んだりはしました。「なぜこれを本編で出さぬ!」と思えるようなものも幾つか。
    逆に言えば、特別編で出された35作の中には、本大会に出していれば本大会枠で傑作選に確実に入ったかもしれない話が幾つかあった、ということです。特別編で復活できるのは1話だけですから、温存してないで本編に出したほうが掲載確率は高まったんじゃないでしょうか。 

    また、「出版社への投稿」や一般的なコンテストなどでは選出経緯は勿論のこと、「なぜ不採用になったか」というような点について明らかになることはあまりありません。
    強いてあげるなら、「文章がイマイチ」という段階か、「全体にイマイチ」という曖昧な理由が付箋で着いてくるのがせいぜい。
    これでは「どこを直せばよかったのか」はなかなかわからず、成長の機会が得られません。
    最近では「持ち込み」窓口を用意していない、受け付けていないという版元さんも少なくありません。
    怪集に限った話ではありませんが、コンテストの多くは持ち込みを一括して受け付け、下読みという予選を通過したものだけを最終審査員が読む、というスタイルになりがちですが、それでは万にひとつの逸材を見落とす可能性だって出てきます。
    一長一短ある難しい話ではあります。

    来年怪集が行われるとしたら、やはり「匿名で作品公開」「応募者と読者を混ぜた講評者群による相互講評/配点」というルールは踏襲されると思います。オープンな状態で行うオンライン持ち込みという意味でも、このスタイルにはいろいろ利点があるためです。(運営は大変ですw)
    ただ、特別編が来年もあるかどうかはわかりません。
    必ずある、と思われてしまえば、ネタを温存する人が出てくるかもしれませんし。
    それに、前述したように、ネタ・アイデア・作品は、温存しないほうが通過率が高い、ということ。特別編が仮にあっても、通過するのは一作だけ。それを考えれば、本大会に出したほうがお得です。断然。

    特別編は「あったらラッキーなエキジビション」くらいに思っておいていただくのが良いかもしれません。
    本大会だって編集部は「見て」ますし、それを踏まえて傑作選収録作が選ばれているのですから。

     

  • 特別編開催直前に「怪集」を知った。
    サイトを覗くと特別編開催が発表されていて、思った。またとないチャンスだ。これは、是非とも応募したい。
    けれど、作者と読者が密接にリンクしあう「怪集」に、講評者としての役目を果たせなかった自分が参加する資格があるのかどうか。考えたけれど微妙なところである。BBSで質問させていただこうかと思ったが、それでもし「否」の回答を得たらどうなるか。もし来年以降「怪集」が続行しなかった場合、私は「怪集」を知りながら一度も「怪集」に関われなかった人間になってしまう。結局、迷いながらも応募してしまった。
    もし私が無資格者であったとしても、「怪集」への作品のため力をつくせたことで満足である。自分にこのような満足を得させてくれた「特別編」開催に感謝している。以上は、一参加者としての感想だ。一読者として見ても、「特別編」の開催は決して不快なものではない。「怪集」従来のルールからは、「特別編」はまったく外れている。だが、編集部の目によって選ばれた作品が提示されることで、来年の「怪集」で読者の講評に影響を与えるかもしれない。もし、編集部の認めた作品を読者が認めなければ。また、編集部の認めた作品に読者も納得出来たらならば。
    どちらにしてもなんらかのかたちで、読者は刺激されているだろう。「特別編」の結果は、講評者としての読者が評価されるいい機会だ。そう、私は思っている。
     
  • 素直に嬉しい。
    実際に締切間際の出し損ね作品があり、願ってもないチャンスだった。出し損ね作品を完成度の低いそのままの状態で送る事には抵抗があり、本大会最終日付近の投稿を見送っていたが、このような形で時間を得て再び参加できて良かった。
    70時間弱の期日制限も普段弛んでいた執筆姿勢を正す良い機会だった。同時に本大会期間中に、多くの作品を投稿する事ができなかった自らの不甲斐なさについても反省することとなった。特別編の意義については、本来なら読者(参加者)が個々の作品に相応しいベストを選出するのが超-1、遺伝記、怪集へと続いてきた講評システムの特徴でもあり、特別編の措置に今後も甘えて良いのか(敗者復活で多数の参加者からは看過された、埋もれていた著者を発掘できる事も有り得る)という気持ちも無いわけではない。
    しかしながら現状の怪集では応募者と講評者の数に大きな開きがなく、完全な第三者目線で行う一般講評者数が多くない。開催回数も超-1と比べれば少ない。個性的な講評者も増えており、傑出した作品を除けば、講評の配点が作品の完成度に対して相応に暫定ランキングに反映されていないかもしれない危惧を今回は特に感じた。超-1に比べて多くの作品が長い傾向にあり、より深い読解力を問われる小説を講評しなければならない現在の怪集では、講評体勢が円熟しているとは言い難く、商業的に通用する作品と成り得る出来不出来の面よりも、嗜好に傾いだ多数決に偏る結果となるおそれがあるのではとも考える。今回の特別編の開催は編集部での審査を得られる事で、怪集参加者との講評差を埋められる救済措置としても、最良の策であると思う。
    また傑作選発売後に誌上とウェブでボーナストラック的な楽しみがあり、怪集をより長い期間楽しめる事は一読者としても嬉しい。もし可能であれば特別編の併設は、当面の間の続行を希望したい。今後も行われるのであれば、今回の特別編開催期間と同様に短期間での作品募集が望ましい。本大会にも一層多くの作品が投稿されることを優先し、特別編はあくまでも別枠のお楽しみ的存在であってほしい。怪集が編集部審査のみでは、ルール上の違いはあっても他の小説新人賞とあまり変わらない。講評と投稿の双方は継続しつつ、締切後にごく短期間で、特別編が開催されるのが理想的と考える。
     
  • 不意打ちは大好きなので歓迎。
    ただ今回は気づいたのが翌日の夜で時間がたらなすぎた。できれば緊急募集はメールで伝えて欲しい。
     
  • 何の責任もない素人が講評するのとは違い、業績を上げなければならないという責任と、数多くの作品を読まれてきたという実績を持つ人達が選ぶ作品に強く興味があります。これはこれとして、形を変えて残されても良いのでは。
     
  • 結果的によかったと思います。
    私個人の話ですが、特別編の始まりを知ったのが次の日の昼でした。しばらく考えた結果、未投稿作品はやはりそれなりの理由があってこそボツにしたもので、手直ししても投稿する気にはなれず、一から考えて書くことを選びましたが、出来不出来はともかく自分の中から一番書きたかったことを引っ張り出すことを選びました。そして恥も外聞もなく書き、そして無事に投稿することができました。正直、掲載されるとかそういうことは頭から消し飛んでいて、このラストチャンスは自分のリミッターとの戦いだったといえましょう。文章とか文体とか、そんなものが全部些細なことに変わり、自分が何をどう表現したいのか、ただそれだけでした。
    仕事や家事の都合上、思うような時間はとれませんでしたが、それでも後悔など一切ない、すがすがしい気分で終わることができたことをちょっと誇りに思っています。この気持ちは宝物です。生まれて初めてのものと言ってもいいかもしれません。どうもありがとうございます!
     
  • 特別編について 私はアリだと思います。
    …が、今回、普通に見逃しました。今回、講評のみの参加だったのですが、やっぱり本編参加していないとメール連絡とかもらえないものなんですかね…?
     
  • 間口が広がるのは良い事だと思います。
    本気でプロを目指している方達にすれば、チャンスが増えるわけですし。
     
  • 選出経緯の公開はないんですか?せめて総評だけでも公開して欲しいところです。可能であれば選考メンバーによる大会方式と同様の採点・寸評を出して貰えれば、採用者・落選者ともに次へと繋がる材料に出来るかと思いますので、可能であれば再考をお願いします。
    どちらにしても増えた機会にはカンダタのように飛びつかせて頂きますが、現在の相互評価システムは今後とも維持して頂きたいところです。講評というコールバックがなく多くの新人賞と同じようなシステムだけになった場合、参加する魅力が大幅になくなってしまいます。
     
  • 面白い試みだと思いました。
    裏を考えると、投稿者として力不足の為、そのような事態になったのかと反省するところも大きいです。
    ただ、予想より多くの作品が集まったことを考えると、著者の熱意は本物だと思います。今後もより一層のチャンスに恵まれるよう、努力をしていきたいと思います。
     
  • 形はどうあれ敗者復活枠を設けていただけることは有難いです。形に出来なかったアイデアを形にする良い機会になりました。
    次回も継続していただきたいと思います。
     
  • 敗者復活というよりも、次大会にエントリーする為の戦意回復のつもりで参加しました。このままの形で次回も実施していただきたいと思います。
     
  • 大変でしたけどおもしろかったです。
    講評の点数はどうしても読み手のコンディションによるバラツキが出てしまうので、編集部の審査の比重を大きくしていいんじゃないでしょうか。
     
  • 特別編については実際にそうだったように、強力な吸引力があると思います。これはほぼ道が閉ざされている「持ち込み」がネット上で出来るという点において非常に魅力的だからだと思われます。
    けれど、これと怪集大会を並立させると使い分けが発生してしまい、大会が様子見状態になってしまいそうな気がします。本大会内に「編集部推奨枠」を設けるのであれば、「プロの違った視点で見てもらえる」ということで、応募作の幅も広がるかも知れません。
     
  • 面白いと思います。
    間に合いませんでしたが・・・・・・orz編集部の評価と応募者・一般講評者の評価にどのような違いがあるのか興味がありますね。編集部の、個々の作品に対する評価も聞いてみたいです。
     
  • このところ四時過ぎくらいに起きる生活をしておりましたが、著者同定がないかチェックしたらいきなりの開催でびっくら仰天でした。奇跡です! 
    日曜日は仕事があったのですが、自分の作業量をさっさとこなして一時間早く帰ってきました。
    私は性格が単純なので、「チャンスだー」って飛びついたまでです。ですので、多分、有用なご意見は、他の参加者さんたちの方が出せると思います。
     
  • 一言で言うならグリコのおまけ。
    終わったと思っていたら、思い掛けなくプレゼントを戴いたというか。間に合うかどうかという緊張感がハンパなくゾクゾクさせてくれて楽しかった。今は妙な達成感があります。笑

 

怪集/2009のご感想、ご要望は?

 

     

    今年のまとめとして、様々なご意見・ご感想を頂戴しました。
    個人情報に関わる問い・その他以外、現時点で答えられる範囲で、主催者見解・解説・お答えなどについて、主催者・加藤一からの返答を右枠に並記させていただきました。

     


     

「実話」というしばりにとらわれず、奇想・妄想を思うまま爆発させられる「創作怪談」の著者発掘大会は、後から目にした自分でもとてもスリリングに感じました。是非、今後も続行していただきたいです。

 

 


    順番から言えば実話怪談大会である超-1からのスピンオフ企画と言えないこともない怪集ですが、実話怪談では禁じ手であるところに「こうならもっと怖くなる」を、リミッター外して挑戦していただくのが怪集であると言えましょう。
    もちろん、出版の世界にはいろいろと大人の事情があったりはするのですが、Web上の大会についてはそうした「しがらみ」はさほど考慮せずにいけるかとも思います。あれこれとルールが厳しい分、文章表現・ストーリーについての規制はできるだけ緩く。今後もコレでいきたいところです。

     

超-1スタイルを継承した遺伝記から二年目の今回の怪集では、作品のジャンルが多様になり、読み応えのある作品も多く投稿され、喜ばしい事だと思いました。講評も個性的な意見が増え、読んでいて楽しかったです。

しかしこの二点が必ずしも良い結果であるとは言い切れない側面もありました。作風の広がりは歓迎したいものの、ホラーやお題から逸脱する作品も少なくなく、また高得点傾向にある一部の講評結果が暫定ランキングに与える影響を考慮すると、何れの変化も素直に手放しでは喜べず、怪集のこれからの課題であるとも思えました。
型に嵌った窮屈なコンテストになってもいけないのでしょうが、システムの継承元である超-1に比べると恐怖を追求する点においてはまだ発展途上の部分が多く、怪集が超-1に対して双璧の存在になれるよう、もっと本格的なホラーの意識を持つことが参加者に求められるような気がしました。

今大会では特別編も開催されましたが、これも偏に実行委員会、竹書房編集部の多くの方々の尽力に支えられたものであり、ネットでもそれ以外の場でもここまで親切なコンテストはそうそう無いのではないかと、全くもって頭が下がる想いです。今回も貴重な参加の場を与えていただき有難うございました。そして参加者の皆様には講評と執筆を通じて良い刺激を頂き、大変お世話になりましたことに感謝します。

 

 

 

 

 

 


    お題からの逸脱については同感です。
    お題を踏まえながらも、しかし換骨奪胎の量産にならないようにする。この両立はやはり一筋縄ではいかないということでしょう。
    また、「どこからどこまでがホラーなのか」という境界線の線引き、ホラーの定義というところにまで踏み込んでいくことになるのかもしれません。

    恐怖というのは極めてパーソナルなもので、「自分は怖いと思うが、他人も怖いと思うとは限らない」という。しかし、自分が怖いと感じる内容を、できるだけ多くの人に共感してもらわなければ、恐怖を描くことに意味を見出すことができません。
    となると、パーソナルな著者独自の恐怖感を、如何に「怖いとは思わない人」にも共感させられるか、ということになります。
    その意味で、あらゆるジャンルがホラーになり得る、しかしホラーがホラーたる成立条件が何であるかについて、著者と読者が共有しきれなければ、それは幽霊が出ようと血が迸ろうとホラーにはなり得ない、ということになります。

    「これがホラーだからこれに沿ったものを」という形では、早晩同じようなものが量産されてしまうことになりますし、それでは読者は慣れてしまい、驚きと恐怖を得ることから遠ざかってしまいます。
    読者の首を捻らせること、椅子から浮かせること、納得させつつも嫌悪感を強いること、身震いさせること。
    これを追い求めつつも、頂点は目指さない、ということが重要なのかもしれません。
    かつて日本酒は宮坂酒造が生み出した「真澄」という日本酒の酵母を得て飛躍的に「完成」に近付いたのですが、その結果、日本中の蔵が同じ酵母を採用したため、完成に近いものが氾濫しすぎて……つまりは、似たようなものばかりになってしまって、個性化が失われた結果反動で凋落した……というような逸話があります。その後に取って代わったのが、素材の個性で無限のバリエーションが楽しめる乙類焼酎ブームです。(それも梅酒ブームに取って代わられますが)

    完成型、理想のスタイル=頂点を目指し始めると、理想に近付くほどに皆似たようなものになってしまう、というジレンマがあります。
    ならば、「同じスタート地点から始めて違うベクトルをそれぞれが究める」という方向に進化していけば、ホラーというものはもっと拡張できるのかもしれません。
    「こんなホラーもありなのか!」という新奇性を最初に獲得出来れば、その分野では第一人者になれます。
    どんどん拡張していっていただきたいなとも思います。

     

 虫テーマは虫自体のグロテスクなイメージが強すぎて難しかった。恐怖にしてもストリーにしてもイメージが固定されがちというか、似通った印象になってしまい、それを避けるために長めの作品が増えたのかもしれない。
個人的にはいかにも小説ですという小説はあまり読みたくはない。せっかくのこういう場なので思い切って斬新で、奇抜なものが出て欲しいと思っています。そこそこ良くできたものではなく、突拍子のないものが読みたい。

 


    これは同感です。
    虫は、テーマそのものが既に「生理的嫌悪感を伴う、怖がる人がいても当然のもの」であったわけですが、お題としては総受けというか優しいが故に却って難しいということであったのかもしれません。

    誰でも考えつくようなこと……というのは、大会の最初のうちに出尽くしてしまいますので、そこからさらに「逆手に取って」「まさかそうくるとは」というものが求められもします。
    アイデアは早い者勝ちであり、他の誰かの手垢が付く前にやってしまえ……ということ、そして使い古されたアイデアから、如何に早く抜け出すか。この二つが求められるのかもしれません。

     

 今年は長文が多く、非常に多くのエネルギーを要しました。切れ味の良いショートショートが少なかったのは残念です。(自分も含めてですが)ある程度の文字数制限を付けた方が良いのでは、とは思います。
制限のある中で、如何にして己の想いを作品にするかという作業もプロを目指す者なら必要でしょうから。

 


    お題が発表されてからの執筆ですから、そうそう長編は間に合わないだろう……と思ってたんですが、これは読みが甘かったですorz
    次は上限を30頁くらいに留めていただこうかなあ、と思います。
    あ、次がある場合は、ですが。

     

 面白かったです! 最高に楽しい時間を、ありがとうございます!!
モノを書くといえばブログに駄文を叩きつけているだけの、文筆活動などとは無縁の人生でした。しかし『超怖い』シリーズの文庫版誕生以来の大ファンでしたので、ぜひこの企画には参加したかったのです。
去年はテーマでさっぱり怖いことを思いつけず断念したのですが、今思うと講評だけでも参加すればよかったです。初めて投稿した瞬間の冷や汗と快感は素晴らしかったです。講評がついたときの快感も、例えようもないものでした。褒められても嬉しいし、意見されても嬉しい。すべてが嬉しく楽しいことばかりでした。
なにより嬉しかったのは、私の作品に子ができたときです。遺伝元に私の投稿品の名前があるのを見たときのあの喜びは怖いくらいでした。講評を付けることも面白かったです。
例えどんな高名な方でも、例えどんな優れた作品であっても同じ大会という土俵に並べられ、対等の立場で意見を述べ合う。
実際参加してみて、こんな切磋琢磨ができることは本当に奇跡的なことなんだなと痛感しました。主催者様には、心から感謝しております。間違いなく人生ベスト3に入る喜びと幸福感、高揚感を味あわせていただきました!本当にありがとうございます!!

 


    ありがとうございます! そう言っていただけると胃を痛くしながらw運営した甲斐があります。
    「書く」ことが好きな人は、単に書ければいいというだけではなく、書いた内容についてリアクションが欲しい、もちろんできれば褒めてほしいwという欲求の強い方が多いのではないかと思います。
    そのへん、「理解されたい」という気持ちが強いのではないか、とも思います。作品に講評が付くということは、確実に他の誰かが自作品を見て、意識して、時に褒めたり時に鼻で笑ったりwしてくれているということであるわけで、挙げ句に自作品に「子」が付くということは、そこからさらに自分も思いつかなかった方向に「解釈が拡がっていく」ということでもあるわけで。
    自分一人だけでやっていたら、煮詰まっていたであろうアイデアが、自分の手を離れてさらに広げられていく様は、面白くもあり、また妬ましくもありw
    そこからまた面白いものが生まれていくのだとして、それによって一番得をするのは恐らく読者であろうと思います。
    読者を驚かせ、恐怖させ、泣かせ、満足させるということのために、あらゆる手管を尽くしていただく、ということに楽しみを見出していただけたのであれば、主催者としてこれ以上の僥倖はありません。

     

今回、私は講評のみの参加でした。
いや、参加するつもりは大いにあったのですが、超-1の後半辺りから忙しくなり始めた私の仕事が7月辺りからピークを向かえ、落ち着いたのが9月の後半という、兎に角時期が駄々かぶりしてしまうような状況でした。とは言え、講評者のみの立場でも、純読者としての視点を学べるという事もあり、今回も勉強になりました。
ところで、途中経過とか結果発表とか、その辺のメールが一切頂けなかったのですが、これは著者として参加してないとやっぱりダメなんですかね?最後の特別編の開催を見逃したのが悔しいです…。

さて、作品の方ですが、今回、全体的に皆さん苦戦されているように見て取れました。確かに、読んでいてベターなものは幾つかあるものの、私的に「ベストぉ!」と言えるような作品がなく、ちょっと物足りない感じもしました。やっぱり、テーマの難易度が高かったんですかね…?
来年、今年程“仕事の虫”になっていなければ、今度こそ著者として参加させて頂こうと思います。皆様、お疲れ様でした。  

 


    プライベートな事情が最優先ですから、こればかりは仕方ありません。
    ちなみに主催者も今年の夏は一度も海も川も山も見ずに怪談本の編集をしていたという……。おかげで、作品投下はできませんでした。アイデアは作ってたのになあ(^^;)

    途中経過とか結果発表についてですが、今年はというか怪集ではメール配信は行いませんでした。この辺りは、純粋に人手不足ですorz
    また、結果発表は、今ご覧になっている通りで、普段、集計データをまとめている時期に怪談本を作っていたので、やはり手を付けられなかったのです(´・ω・`)
    特別編の開催は、エントリーblogとさぼり記ではお伝えしていたかと思います。さぼり記はともかく、エントリーblogについてはRSSなどでチェックしていただくのが確実ですねー。
    来年が決まるとしたら、たぶん2〜3カ月前くらいにはさぼり記/怪集HPで告知があると思います。

    テーマの難易度については上述しています通り、やはり虫といえばそれだけで怖いので、そこから更にどうやって「恐怖の上乗せをするか?」というところで苦戦されたのかもしれません。
    虫テーマのホラーはある意味やり尽くされているところもありますので、それをさらに越えろというのは、やはり難しかったんでしょう。

     

毎回、お疲れ様です。
書き手としては1作しか投稿できませんでしたが、今回も遺伝システムを楽しませていただきました。次回も楽しみにしておりますので、いろいろと大変だとは思いますが、ぜひ、開催をお願い致します。

 


    確約できる段階にはありませんが、なんとか機会をご用意できればと思っています。
    量産できる人が有利になるような(そして数が多いだけでは逆に非情な順位になることも)ルールになっている怪集ですが、寡作ながら高く評価される方もいらっしゃいます。
    是非また一作、お待ちしています。

     

遺伝記の時に比べると慌ただしさはなくなったものの、バカ騒ぎに近い盛り上がりもちょっと弱かったように思います。
虫という題材は身近ではあるのですが案外扱いづらく、既存の虫の特質や生態系、食物連鎖の位置づけなどの既成概念からなかなか抜け出せなかったのが心残りです。
また、堀田春のような「何でもあり」のキャラを産み出すのがどれだけ大変か、今回の大会でよくわかりましたwこれからは、いつ何時でも冷静沈着で、一般客から大統領まであらゆる客層のオーダーをこなせるケイシー・ライバック兵曹のようなコック……じゃなくて著者を目指してこれからも精進します(`Д´)ゞ

 

 

 

 


    ケイシー・ライバックは、ともかくとしまして。

    虫という題材が難しい……という話は繰り返し出て来ましたので割愛(^^;)
    それだけ虫というのは恐怖の対象としての座を獲得しきっているということでしょう。
    何考えてるかわからない(考えてない)、足が6本もある、首を千切っても生きてる、卵を凄く沢山生む、突然空を飛ぶ! などなど……考えてみたら、同じことを人間がやったらホラーですよね。
    ホラーは人間の生理に訴えかけるものも少なくないわけですが、ちょっと考えて思いつくようなものは既に諸先輩方によってやり尽くされているということでもあるわけで。

    そういえば、「破壊的な勢いがあり、しかもよってたかって使い回しが効き、誰が使ってもキャラが壊れないキャラクター」というのは、なかなか難しいんですね。その意味では堀田春は破壊力あったと言えましょう。
    でも、そういうキャラは一度生み出してしまうと使い勝手が便利ではあります。

     

前大会と違う雰囲気で始まり、そのまま終わったように思えます。新規参加者が増えることで盛り上がる反面、講評などは様子を窺ってからという雰囲気が見て取れます。
椅子取りゲームは結構なのですが、煽りすぎるとそれだけに囚われて、大会を楽しまない人が増えたように思えます。楽しみ、苦しみ、悩み、その先に何らかの結果が残せるか?というのが醍醐味だったような気がするのです。
楽しそうだ。じゃあ参加してみよう。という雰囲気を作り出すことが、参加者と大会運営者双方の最大のテーマになるような気がします。

 


    ご指摘痛み入ります。
    講評はぬるくしても我田引水にしても、結局は自分に戻ってくるというような感じなんですが、「駆け引き」と「裏掻き」という楽しみ方は確かに若干少なめだったかもしれません。

    次回があったら、そのときは「マンガでわかる怪集の面白がり方」なども用意できるよう頑張ってみたいと思います。

     

今回、初投稿の者です。書くことの難しさを知ることができました。
当初は歴代の参加者の方の「先輩面」が酷くシャクでしたが、文章力・構成力を見つめなおす機会になったことは間違いありません。来年以降も開催していただければ、絶対に投稿しようと思っています。

 


    初めまして、お疲れ様でした。
    匿名公開制/相互講評制は、どうにも癖のあるシステムではありますので、取っつきづらいところもあったかもしれません。
    しかしながら、何らかの得るものがあったと感じ取っていただけたのであれば、やはり無駄ではなかった、と思えます。
    来年以降はまだ白紙なんですが、なんとかご期待に添えるよう頑張ります。

     

原稿用紙3枚以上の文章を書くのは、大学の卒論以来20数年ぶりのことでした。書いている間も、講評されている間も、知識の無さに打ちのめされる日々でした。
ただ、これまでは、「怪」を読む側でのみ楽しんできましたが、この怪集に参加したおかげで、もう一つの側の楽しみ方に目覚めました。
一年間鍛錬して、次大会にまた参加させていただきます。
関係者の皆様、ご苦労様でした。

 


    新しい世界へようこそ!
    著者というのは多分みんなマゾですw
    苦しいを楽しいと思えるようになったら一人前です。
    機会創出に向けて、また一年……じゃないや、あと半年かそこらですが、結果を出せるよう頑張りたいと思います。

     

とても楽しい2ヶ月間でした。ありがとうございます。
特に意見、要望はありませんが、傑作選のありなしに関らず、長く続いてくれたらと思います。まあ、そのためには投稿者のレベルアップが必要ですから、編集部に一方的にお願いできるような事でもありませんが。^^;

 


    そうですねー。
    応募者の熱意とレベルアップ。虎の穴的なコンテストという位置付けからして、その2点が何より欠かせないのは確かです。
    条件は様々ではありますが、次でのリベンジwを誓っておられる方も多いので、やはりやらないとダメというかやれるよう努力します(^^;)

     

講評を「う〜ん」で始めないようにしましょう。

 


    印象が変わったりすることもありますもんね。
    心当たりの方は顧みてくださいませ。

悔しいです!
去年は結構三点・四点ポンポンつけてたんですが、今年は素直に高得点をあげられる話が殆どなくて困りました。
好みの話がなかったのもあるんでしょうが、単純にそれだけの問題とも思えません。一位で51点。去年より講評数が少ないことを考慮に入れても寂しい限りです。
なにより腹が立ったのが、その中にあって大した結果を残せなかった自分の不甲斐のなさ!去年よりは時間的余裕もあったにもかかわらず、去年より応募数は少ないし勝負作もない。おまけに特別編の締め切りにも間に合わず・・・・・・orz
怪集、来年もやって貰えるとありがたいです。リベンジさせて下せえお代官様!!!

 


    ここにもリベンジ組が(^^;)
    去年に比べて今年は……というのは一概には比較できない問題ではありますが、まずひとつには読者・講評者としての目が肥えてきた、ということであるようにも思います。
    初めのうちは箸が転んでも点数を付けていたのが、だんだん箸が転んだくらいじゃ点数はやれんな、ともなってきます。恐怖のインフレじゃないですけど、どんどん審恐眼が上がり、審査のハードルも高くなっていってしまうものなのかもしれません。
    また、一位に関わらず全般に合計点が低かった理由としては、応募者が決して多くはなかったことも関係しているかもしれません。
    偏差点が11点だったことを考えると、51点という点数は決して低くないのですが、講評者が厳しければそれだけ全体の点数も伸びにくくなるわけで、より多くの講評者、応募者の参加が待たれるところです。

     

自主トレ会でも構いません! 来年も是非来たいです。
あと、応募CGIの連絡事項の項目が、改行できるようになると嬉しいです。 あと、9月になると大体どこの企業も年末に向けて忙しくなると思うので、6〜8月の間に開催したほうが人が集まるかもしれませんね。

 


    ああん(^^;)
    連絡事項の項目、改行が入らないのは管理上の都合によるものです。すみません。
    開催時期については、なるほど一理ありますね。

    6月くらいに始めるとなると、恐怖箱トリニティの編集&超-1の集計とバッティングしてくるのですorz
    しかしスケジュール前倒しについては検討してみます。

     

遺伝記の時と比べると、少々やり難かったです。
私自身が大会どころじゃなくなって、暫く書けない期間もあったりして些か焦りましたが、何とか終える事が出来てホッとしました。今年はおまけがあったおかげで燃えたし。笑
要望としては、来年も開催してほしい、それだけです。ええ、是非に。

 


    植物が虫に変わった以外は同じルール同じ開催時期なんですが(種募集が増えたとか)、やはり「虫」は難しかったんでしょうかねえ(^^;)
    次回はテーマを幾つか挙げて、アンケート取って……一番不人気だった奴を採用するとかwww

    それはともかく、やっぱり来年も開催希望ですか。
    ううん(^^;) 

 

    来年。

    来年について確約はまだしません。
    もしかしたら今年が最後だったかもしれない。
    来年はないかもしれない。
    「次があるから次で取り戻せば」
    ではなく、常に、
    「コレが最後のチャンスかも」
    くらいの追い詰められ感をで(ry

    でもやるとしたらそのくらの唐突さで、再開……いやさ、再会することになるでしょう。

    応募者の方におかれましては、次回、もっと凄いのをよろしくお願いします。「今だ!」「これからすぐにやる!」といきなり振りますから、いつでも始められるようにしておいてください! できるだけ決算期は避けますw
    講評者の方におかれましては、ますます厳しい、しかし「怖いモノは怖い」と素直に感心する寛容さを以て、楽しみにしていていただければと思います。

     

    ではまた、次回!